ニキビとは
ニキビとは皮膚の炎症性疾患でアクネ、ざ瘡(ざそう)とも言い、ニキビという言葉は一般的に若い人たちに向けて使われ、成人のニキビは吹き出物と称されることが多いようです。
顔・胸・背に見られるものは、医学的に「尋常性ざ瘡」として知られており、顔面に発生するものを世間ではニキビと呼びます。
ニキビは、毛穴(毛包)がホルモンと細菌と皮脂の相互作用によって炎症を起こすことで発生しますので、皮脂が多く分泌される部位にできやすい傾向にあります。ニキビは、皮脂を分泌する毛穴が詰まることから始まり、詰まった毛穴の中に乾いた皮脂や角質が溜まった時、毛穴が開いて中身が見えている状態であれば黒ニキビ、毛穴が閉じている状態であれば白ニキビと呼ばれます。
これらの黒ニキビと白ニキビの状態から赤いニキビを作り出すのは、ブドウ球菌と同様に皮膚に非常に多く存在する皮膚常在菌のアクネ桿菌(プロピオニイバクテリウム・アクネス)で、嫌気性の細菌のため、酸素のない脂腺の奥に生息しますが、皮脂を好み、詰まった毛穴の中で皮脂を栄養として過剰に増殖し、脂肪分解酵素のリパーゼを分泌し、皮脂を遊離脂肪酸にしてコメドとなります。
さらに紫外線や空気中の酸素が皮脂を過酸化脂質に変化させることもあり、これらの結果として炎症が起きて赤くなったり、膿がたまって黄色い部分ができたりという症状が出てきます。